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室戸 (給炭艦) : ウィキペディア日本語版
室戸 (給炭艦)[むろと]

室戸(むろと)は日本海軍の給炭艦で、室戸型給炭艦の1番艦。艦名は室戸岬による〔#日本海軍艦船名考p.214〕。1944年に潜水艦の雷撃により沈没。
== 艦歴 ==
1917年(大正6年)度の臨時軍事費で建造され、1918年(大正7年)12月7日に三菱神戸造船所で竣工、舞鶴鎮守府籍とする。竣工当初は運送船に類別されたが1920年(大正9年)4月1日に運送艦(給炭)となった。
1932年(昭和7年)の第一次上海事変に際し、2月23日から3月5日に呉海軍工廠で臨時に病院設備を設置した。ただし病院船の登録には万国赤十字の承認、船体の白色塗装、無武装とするなどの必要があり、また軍需物資の輸送もできないので病院船として申請はせず、運送艦籍のまま支那方面へ進出した。この時の改装では船橋楼甲板を後方に延長し、同型艦「野島」とは艦型に違いが生じた。
本艦は1937年(昭和12年)からの日華事変にも病院船任務として従軍した。
太平洋戦争開戦時には連合艦隊付属としてカムラン湾に進出、シンガポール陥落後の1942年(昭和17年)3月には同地に進出し病院船任務に就き「室戸病院」と呼ばれた。同時期にスマトラへの給炭や真水の補給なども実施している。その後も実質上の病院船として、また軍需品の輸送にと活躍した。
1942年(昭和17年)6月に横須賀港に一旦帰港、以後1943年(昭和18年)3月まで大湊などの北方方面で治療任務などに従事する。6月以降は上海三亜香港方面の軍需品輸送に従事する。1944年(昭和19年)8月からは沖縄輸送に2回従事した。
同年10月21日にカタ916船団の1隻として鹿児島港を出港するが翌22日に奄美大島の北方で米潜水艦「シードッグ」の雷撃を受け沈没した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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